作業記録 特別編 ブッシュ交換 

走行距離が進んで、ガタガタ、ゴツゴツするとなると、たいていの方は、ショック交換の時期かとお考えでしょう。
それは、広告宣伝を多く目にするパーツだから、そう思い浮かびますが、実際には別の問題が進んでいます。
直進時に、低速で段差を越えて、ハンドルにゴトゴト感じる場合、多くの原因は、スタビリンクの不具合です。

そして、ぜひ交換をおすすめしたいパーツ、それは、ゴム製のブッシュ類です。
アッパーマウント、バンプラバー、そしてアーム類のブッシュ交換はとても重要なパーツです。
常にクルマの振動と戦っていて、ゴム製となれば、劣化して当然なパーツです。

新車の時は、全てがしなやかで、ガタン、ゴツンなんて直撃的な感覚は皆無なはず。
距離が進み、ショックを交換しても、この感じが元に戻らないのは、ゴム製品のブッシュ類のせいです。

足回りのアーム類の付け根は、普通はゴムマウントで出来ています。(特殊な車両は違います。)
万人が普通の乗るには。有る程度の逃げと遊びを作らないと、シビアになり過ぎて乗られない。
じゃないと、女性がスーパーの輪止めにゴツンと当てたら足回りは曲がってしまいますよね。

このゴムの部分が硬くなったりひび割れしていたら、動かなかったり、動きすぎたりして調子が悪いという事です。
いくら厳密にアライメント調整しても無意味になってしまいます。
アライメント調整は、1箇所 0.01mm を調整しますが、劣化したゴムブッシュは、5mm 動きますから。

ブッシュ交換は、正直難しいし、地味で面倒なので、ディーラー様は、ほとんどやりません。
時間がかかる割りに、儲からない。10年たったら新車を買って欲しいから。必要以上に治さない。

だったら、当社は出来る限りお手伝いしていこうと思っています。

ブッシュを使っている場所は多数有りますから、全箇所交換は事実上不可能ですが
簡単に出来る影響の大きい部分だけ交換しても、きっと効果は有るはずです。
当店で出来る範囲は限られますが、少しだけ過去の参考例をこちらにご報告します。

レガシィのページと内容が重複しますが、ご了承下さい。

BP系のレガシーのショック交換時に、フロントロアームの

ブッシュを同時に交換される方がとても多いです。


このようにプレスを使って、ブッシュを打ち換えします。
多くのクルマは、ロアアームの後ろ側、ここが問題

距離が進むと大抵はこんな状態になっています。

ゴムがひび割れしてボロボロに。

こうなると、きっちりアライメントを調整しても意味が有りません。

フロントトーは、ブレーキを踏む度に、大きく外側に開き

タイヤは内減りしますし、
ハンドリングに大きな影響が出ます。
中古レガシィブッシュの拡大画像です。

下の2個がフロントロアアーム後ろ側

ひび割れして、大きな亀裂が入っていますね。

この状態だと、ステアリングレスポンスは望めませんし

タイヤが内減りするのは当然です。


交換するとかっちり感が戻るのは分かりますね。
同様に、レガシィのフロントロアアームブッシュですが、

本来ゴムブツシュのセンターに鉄管スリーブが

有るはずですが、距離が進むとこんなにズレてきます。


キャンバーも大きく付いてしまうでしょう。
レガシィ リアトレーディングアームブッシュ交換です。

この部分の交換効果は大きいと思います。

劣化している場合、アライメント調整で、リアトーを

決めても、簡単に動いてしまいますから。


簡単に車両から外れる場合は、プレスを使います。
トレーディングアームブッシュの交換等、

車両から外すと、難易度はかなり高くなる場合

出来るだけ車両から外さずに、空中で圧入交換するよういたします。
交換の為の特殊工具は、まあまあ揃っていますが

初めて挑戦するクルマが多く、毎回困難な状況にぶつかり

知恵と工夫で取り組んでいます。
スバル レガシィ BPE のデフマウント リアブッシュを

交換しているところ

メンバーを全体的に下げて スペースを作り

特殊工具で空中で圧入交換しています。


もちろんデフは外しますし、結構大掛かりな作業です。
BMW Z3 フロント アッパーマウント 新旧の比較

左 新品

右 中古

車重によって、ゴム部がこんなに潰れています。

車高が下がるのも分かりますね。


BMWの3シリーズ Z4 などは全般的にこうなっています。
AUDI TT 8N フロント アッパーマウント 新旧の比較

左 中古

右 新品

車重によって、ゴム部がこんなに潰れています。

車高が上がって欲しくない気持ちも有りますが、これでは

衝撃吸収と言う意味ではダメでしょうね。


VWゴルフ3.4系などは全般的にこうなっています。
BMW Z3 フロントロアーアームブッシュ 新旧の比較

上 新品

下 中古

この部分は、メーカー側があえて逃げを作っている部分なので

距離が進むと、かなり状態は悪くなっています。

タイヤが目立つ内減りしていたら原因はここです。
レガシィ BR/BM系の足回り リフレッシュなら

交換すべきはこんなところです。

ゴトゴト音が出ていたら、まずスタビリンクを交換しましょう。
レガシィ BP/BL系の足回り リフレッシュなら

交換すべきはこんなところです。

アッパーマウント等は、必須交換なので省いています。
ホンダ S2000 AP1 のブッシュ交換

純正パーツだとアームごとの供給ですが、

スプーンさんは、各部バラ売りしているから助かります。
BMW E46 M3 リアトレーディングアーム ブッシュ交換

特殊工具を使って空中で行いました。


フロントのブツシュを交換される方は多いと思いますが、

リアはここがウィークポイントだと思います。
毎回ブッシュ径に合いそうなスリーブを見つけて

慎重に打ち換え作業していきます。
ホンダ エリシオン RR3 

フロントロアアームブッシュ交換です。


アームごとの供給しかない事の多い国産車ですが

エリシオンは各パーツの供給が有りました。


国産メーカーの場合、事故したら交換するパーツと

思っているだけかも知れません。

軽自動車などは、アームごとでも安いし、ぜひ交換すべきです。
VW ポロ 6R GTI の

リアトレーディングアームブッシュの交換作業です。


ブレーキホースも切らないとここまで降りませんから

ブレーキオイルのエア抜き等の作業も伴います。

その分時間がかかるので工賃も高くなります。
トレーディングアームの脱着は大変すぎるから

空中で打ち換えしました。

それにしても難易度の高い作業でした。


ブッシュの外周が金属なら良いのに樹脂だから逆に大変でした。
こちらも、VW ポロ 6R の

リアトレーディングアームブッシュの交換作業です。


結構サビが進んでいたから、下した方が早そうと言う事で

アクスルを下して、ブッシュを圧入交換しました。


樹脂だから、変形してしまいそうで神経を使います。
マツダ ロードスター NB8C

サスペンション 全ブッシュ交換です。 

これでも全部の画像では有りません。
ロードスターのブッシュは、外周が金属製ではなく

ゴム製が多いから、そんなに難しくは有りませんが、

数が多い分作業に時間はかかります。
こちらは、ロードスター NA8C のフルブッシュ交換

フロントは、こうして外した方が早いです。

数が多いから、丸1日かかります。


NA/NBロードスターも何台も交換した実績がございます。
ポルシェ 986 ボクスター

ブッシュ単品の販売が無かったので、アームごと

全てを交換しました。


とても時間がかかりました。
スカイライン BNR32 GT-R

NISMO製 アッパーアームブッシュの打ち変えです。


寸法指定が有りましたので、厳密に調整しました。

強化品となっています。

ホンダ ビート PP1 の

ロアアーム関係のブッシュを交換しました。

さすがに、アーム本体の品番など廃番になっていて

ご用意できるのは、これで全てと言えます。

それでも必要な部分の全てを交換できました。

同時に スプーン リジカラ も装着しました。
ダイハツ ミラジーノ L650Sの

リアサスペンションアームブッシュを交換しました。

なんと、TRD製 NCP系ヴィッツの部品が使えるらしい。
かなり苦戦をしましたが、純正を破壊して

取り外ししました。


鉄製のアームは、かなり錆びているから毎回苦労します。
トヨタ系のブッシュもそうなんだけど、形状的にブッシュのみを

外す事は考えて作ってないと思います。


アクスルビームブッシュ交換 は

ディーラーさんでは、やってくれない作業内容でしょうね。


★この作業をしやくする為に、専用の特殊工具を買いました。


下に画像を載せています。
圧入方法には絶対の自信が有りましたので、

破壊しても大丈夫です。

アクスルを下すと大変に時間のかかる作業になる為、

空中で圧入交換しました。


この方法だと、2時間くらいです。

この後、アライメントを調整して終了です。
ミツビシ デリカ D:5 CV5W の

リアのトレーディングアームブッシュの交換作業です。

かなり亀裂が入っていて、今にもちぎれそう。

過走行のデリカは、こんな状態になっている

クルマは多いと思います。
この場合も、空中で打ち換え交換に挑戦しました。

全部のアームを外すと、とても時間がかかるから

交換費用も凄くかかると思うし、早く安く行った方が

良いと判断しています。
新品ブッシュは、こんなに密度が有りました。

この車両は、6インチアップなので、それに合わせた

角度にて圧入作業いたしました。


乗り味は絶対に良くなったはずです。
ニッサン ローレル C35 の

ロアアーム関係、フルブッシュ交換を行いました。

わざわざ関東よりご来店いただきました。
ニッサン スカイライン ER34  の

前後のアーム関係、フルブッシュ交換を行いました。


事前に現車を拝見して節約してもこの部品点数でした。
ブッシュを交換したら、着地1Gで締めるのは

必須作業ですが、車高が低いとか手が入らないとか

なかかな作業しづらい事が多い訳です。

当社では特殊工具を使うなど、様々な手段を駆使して

1G状態を作って締め付けしています。
ホンダ S2000 AP2 のブッシュ交換と

同時に、スプーン リジカラ を装着する内容です。

足回りをバラバラにするから、同時の方が作業料金も

アライメント調整も節約できます。
アームの形状が変わっていると、圧入に工夫が必要です。

毎回試行錯誤しながら頑張っています。

こちらは、S2000のリアロアアーム

ショック下のブッシュの交換作業です。

スズキ カプチーノ EA11R EA21R

モンスタースポーツ (スズキスポーツ)

サスペンションブッシュ 

デフマウント部も含め一式です。

遠方のお客様より送られてきました。

当社でブッシュを交換して返送いたしました。
ホンダ シビック EK4

トレーディングアームブッシュを無限強化ブッシュに

打ち換えしましたケースです。

ドラムブレーキだった為、アームの脱着にお時間がかかりました。
シビックのトレーディングアームです。

空中圧入交換も出来ると思いましたが、

脱着で作業してみました。
マツダ プレマシー CREW の

前後アーム類を交換しました。その残骸です。

リアアーム前側のブッシュが効果有りそうです。

特殊形状なので、工夫して空中圧入交換いたしました。
スカイライン ER34 の

ニスモ製 フルブツシュ交換 を行いました。

通常、即日仕上げできる程度しかお引き受けしておりませんが

特別対応させて頂きました。
リアは、サスペンションメンバーごと外して

マウントブツシュをプレスで圧入交換しています。


この場所は、空中交換は出来ませんから。
スカイライン R34の フルブッシュ交換にあたって

使用したプレス用のスリーブアダプターです。

こんなに種類を持っている店舗は少ないと思います。
マツダ RX-7 FC3S に

まだ手に入るパーツで、フルブッシュ交換を行いました。

フロントロアアームブッシュ、リアクロスメンバーの

ブッシュなどです。
マフラーを外して、ブレーキ周りを外して

ドライブシャフトを切り離し

デフごとクロスメンバーを下ろした状態です。
全てのブッシュを交換して仮組して

手の届かないと思うメンバーの上周りとねホディー側も

シャシーペイントを塗りました。

この後、組込みしてアライメントを調整して終了です。
お疲れ様のブッシュたち

フロントロアアームブッシュもかなり難しく

結構ハードな作業内容でした。

これだけ変えれば効果は絶大だと思います。

末永く大切にしてくださいね。
ホンダ インテグラ タイプR DC5のケース

ゼロファイター製のフルブッシュ交換です。

破壊してブッシュを外すタイプが多いから交換に

時間がかかります。
ホンダのスポーツカーは、足回りが凝っているから

アームを外す事も難しいのに、ブッシュも破壊して

外すタイプが多いからなかなか大変なんですよ。
珍しい マセラティ クワトロポルテ のケース

フロントアッパーアームとロアアームのブッシュ交換


ディーラーさんで頼むと、アームだけで 30万くらい

するらしいのに、納期未定で入手出来ないようで

単品売りの有るブッシュだけの交換はしてくれないとの事。

出来そうなところをネットで探していて

わざわざ東京からご来店されました。
今回は片側だけでしたが、なかなか大変な作業でした。

ホンダ車にている構造ですが、ブッシュを破壊して

外すのに時間がかかりました。

結果、無事終了しました。
こちらちも マセラティ クワトロポルテ のケース

フロントアッパーアームとロアアームのブッシュ

スタビリンクとスタビブッシュ、ショック下ブツシュまで

全てのフロントブッシュを交換する為に、

わざわざ東京からご来店くださいました。
今まで日帰り作業としてお受けしなかった

ANH10W ANH15W 系のアルファードのフロントロアアーム交換

+ リアアクスルブッシュの交換作業です。


時間的な目処がたちましたので、受注をお受けいたします。
アルファード10系のフロントロアアームを外すには

エンジンマウントを外さないとダメなので

エンジンを外して作業するよう整備書には書いて有ります。


そんな大掛かりな事は出来ないので、

当社では、独自に考え出した方法で作業します。

それなりに費用はかかりますが、頑張れば日帰り出来ます。
トヨタ エスティマハイブリッド AHR10W に

KYBニューSR ショックを装着 アッパーマウント等の消耗部品と

フロントロアアーム、リアアクスルビームブッシュ

エンジンマウント等をご用意したケースです。

このくらいの内容ですと、2日間の余裕を見た方が安心です。
スズキ ジムニー JB23W の

フルブッシュ交換もいたします。

もちろん即日仕上げです。
ニッサン フーガ KY51

足回りの全てのブッシュを交換のケース

フロントアッパーアーム、ロアアーム

リアのアーム類とブッシュの全て

クロスメンバーも交換しました。
マフラー等を外して、クロスメンバーごと

下して作業を進めました。
リアハブ周りは、特殊工具を使って

1個1個交換していきます。

これがまた神経を使うし時間がかかる作業です。
仮想1Gを作って、新品パーツを組み付けしていき

車両に取り付けして、アライメントを調整して完成です。

この内容ですと、2日間はかかります。
ニッサン スカイライン クーペ CKV36 の

サスペンション周り、全てブッシュを交換したケース

こんなに沢山のパーツをご用意しました。


トヨタ  アルファード/ヴェルファイア H20系、ノアヴォクシー リアアクスルビームブッシュ交換ツールを買いました。

エスティマ、アルファード、ヴェルファイア、ノア、ヴォクシー等のクルマは、走行距離が進むと、必ずここのブッシュは亀裂破損が始まっています。
ショックを交換したら、その次に、ここを交換するべきです。ロアアームバー等の補強パーツを入れる前に必ずチェックするべきで
ここがガタガタの状態で補強バーを付けても効果は低いです。このブッシュの交換効果は大きく、ほとんどの方が乗り心地の違いが分かると思います。

 

 

トヨタ H20系 アルファード/ヴェルファイアのリアアクスルビームブッシュを比較的短時間に交換する事ができます。
アクスルビームを車両から完全に外すことなく、空中で行い、最小限の作業で交換することができます。
10万キロ近いクルマは、必ずヒビ割れしているはずです。

 

リアアクスルビームブッシュ交換 この特殊工具の対応車種
アルファード/ヴェルファイア(H20系), アイシス,
アリオン/プレミオ(T240/T260), ウィッシュ(E10系), エスティマ(R50系), オーパ(T10),
カローラ/アクシオ/フィールダー/スパシオ/ランクス/アレックス(E120/E140系), 
シエンタ(P81), ノア/ヴォクシー/エスクァイア(R60/R70/R80系), プリウス(NHW20),

もちろん他の車種でも作業対応いたします。

 

本格的なプレス2機とプレスを使わず空中で打ち換え作業が出来る特殊工具を持っています。 

  

プレスに使う押し出しスリーブもほぼ全サイズ買い揃えています。

ディーラー様及び一般の整備工場様で交換されるより、お安くお引き受けしていると思っていますが

誠に申し訳有りませんが、日帰りできる程度の作業しかお引き受けはしておりません。

降雪地域と海に近い地域の方はサビが酷いと思いますから、事前にお知らせ下さい。

アームの脱着は出来るけれど工具が揃っていない為、ブッシュの圧入交換は難しいとお考えの方
当社にアームをお送り頂ければ、出来る範囲でお手伝いいたします。
数にもよりますが、基本として、到着日に返却可能です。

お気軽にお問い合わせ下さい。



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